「明後日から屋久島行くんやけど来ない?」
セネガルの同期だったA氏にこんな風に声をかけてみた。
やっぱりまだまだセネガル感覚が抜けない彼、
来ました。
そんなA氏と二人で屋久島の縄文杉に会ってきました。
とにかく、二人とも計画性のかけらもない、「どうにかなるでしょ、インシャーラー(神が望めば)」的な感覚。しかし、日本の神はそんなに甘くなかった。
まず、縄文杉に行くには早朝5時20分(安房発)のバスに乗らなくてはならない。朝の弱い僕ではあるが、これは神のおかげか起きることができた。しかし、想定外な出来事が一つ。雨音がするのだ。うーむ。屋久島は雨の多い場所だとフェリーの中にあった本で書いてはあったが、滞在2日目の僕たちの読みは甘かった、というより想定すらしてなかった。さらに、僕たちの装備はレインコートもなければ登山用の靴もなかった。それでも、いつものように、「まぁなんとかなるでしょ」と軽い気持ちでバスに乗り込んだのでした。
しかし、バスに揺られること40分、雨は山を奥に進むにつれ一段と激しくなっていった。眠気との戦いに加えてこの雨、バスが登山口に着く頃には僕たちの心はほとんど折れていた。さらに、他の登山者の姿を見ると全員レインコートを着ている。雨に打たれ寒さすら感じながら、A氏がつぶやいた「これでは檜の棒と布の服でバラモスに立ち向かうようなものだね」。計画性の大切さを肌に感じながら、僕たちは宿に戻ったのでした。
次の日の予報も雨。
僕たちは街に戻ると同時に、装備を整えに登山用品レンタルショップに向かい、王者の鎧(そんなに大げさなものでもないか)を手にいれたのでした。
縄文杉に行くルートは様々だが、僕たちはより一般的な荒川登山口からのルートを通りました。往復22KM。時間は8〜9時間です。
まず最初の8、5KMは緩やかなトロッコの道が続きます。
時々、こういう手すりなしの橋がありました。高所恐怖症の僕ですがなんとか精神統一をしてわたることができました。
のこりの2、5kmはこんな感じの山道がつづきます。
普段、山登りなんかしないので筋肉が悲鳴をあげましたがなんとか縄文杉に到着!

セネガルで巨木は見慣れていたので、縄文杉一本としては感動は少なかったですが、森全体の雰囲気とかは生命力を感じて感動しました。
帰り道、靴底がとれてしまうというハプニングが発生!もしこれから行く方、靴底がちゃんとくっついているか確認してから登山に向かいましょう。
そんなこんなで疲労で足がぷるぷる震えながらも無事帰ってこれました。神に感謝ですね。
今回の教訓として、①計画性は重要だ、②山をなめると死にます、③日本の神は甘くない、この3点が挙げられます。みなさんも行くなら装備を万全にして、計画性を持っていってきてください。ではでは。