2012年10月15日月曜日

米と僕

僕の実家は米農家です。
アメリカとかオーストラリアの米農家と比べると小規模農家に属することになるわけですが、ざっくりと(無許可で)我が家の米経営を公開しますと、1反(約1000㎡)辺りのお米の収量はだいたい500kg〜600kg程度。約1ヘクタール栽培してるので、5t〜6tです。仮に1袋(30kg強)8000円で売れたとしても160万。これをつくるために、トラクター(300万)、田植機(100万)、コンバイン(200万)などの機械を買っています。これらの機械の減価償却、種苗、農薬、動力高熱費、その他の経費を合わせると、...。これは正に奉仕の精神が成せる技なわけです。

実家の近所でもお米農家はたくさんいるわけですが、コンバインが古くて壊れたりした人は米作りをやめています。こういった事情で全国的に休耕地が増えているじゃないかと思っています。

アメリカなどの米農家は経営面積が100haもあったりすると聞きます。ラジコン飛行機で農薬を散布する会社があったり、田んぼを平にするために(水が均等になるように平にするわけですが)レーザービームをつかってやってるだとか。

日本の米農家の経営面積がなぜ、こんなに小さいのか?それは1947年、農地解放で、地主の土地を政府が買い上げ小作農へ売り渡したわけです。(これによって共産主義勢力は力を大幅に失い、小作農は保守勢力へ取り込まれた。)僕が産まれた地域では土地は長男が一括して引き継ぐ訳でなく、完全に平等でないにせよ、ある程度分割して兄弟へ分与され、代がかわるにつれ、米農家の経営面積は小さくなったわけです。

僕は田園風景が好きですが、ビジネスベースではもはや持続可能性はない米農業。TPP以前の問題として、どう維持していくか。頭の良い人考えてください。

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