2012年10月27日土曜日

共存と競争

昔、私の父がおもしろいものを見せてやろうと言って
一匹のクモを別のクモの巣へ移した。

2匹のクモは争って、負けた一匹はクルクルに巻かれた。
子供ながらにこのことは強烈に覚えている。
2人の妹も昔話をするたびに、このクモの話をだしてくる。




ここボルネオにはたくさんの生き物がいる。
それは、日本では考えられないほどの数。
人間の視点で勝手に、
それらが「共存してる。」「仲良く暮らしてる。」
なんて思っていた。
まるでおとぎ話のように。





でも、とある学者さんが一言
「ここには共存はない。競争だよ。」




日本と比べ物にならない数の生き物が
生き残るために、必死で自分を守っている。
それは、動物だけじゃなくて植物も。

ほんとは根っこから吸収するはずの植物も
どうやらここでは葉っぱからも吸収したりするみたい。
日本じゃイチゴにつかない「コナカイガラムシ」もここではくっついてくる。
1つの木に60匹のアリ。
どんなアリの世界があるのか...。


でも、そうやって競争しながら1つのバランスを作って共に存在しているのも事実。

そのバランスの中に人もいるはず。


昔見たクモのように、負けてクルクル巻かれてしまうのだろうか。
それとも、別の道を見つけるんだろうか。


かつて森があった宅地を思い出し、ふとそんなことを思った。


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